世界大百科事典(旧版)内の地域住民運動の言及
【エコロジー運動】より
…しかし,現代のエコロジー運動はさらに多様な思想と実践行動をともなって発展している。原水爆体験に加えて,第2次大戦後に過酷な公害体験を経た日本では,被害者を含む反公害・地域住民運動をはじめ,自然保護,反原発,有機農業,安全食品などの諸運動が,広義のエコロジー運動に含まれると解される。また発展途上諸国への公害企業の進出,放射性廃棄物の海洋投棄,熱帯雨林の乱開発などに反対する運動もあげられる。…
【住民運動】より
…一定の地域住民が,共通の要求達成や問題解決のため,連帯して住民組織を結成し,政府や自治体,企業などに対して働きかけをする運動。高度経済成長期における工業生産力の膨張と国土の乱開発は,水,空気,土壌の著しい汚染をもたらし,人間の健康にも深刻な影響を及ぼした。また,一部の薬品や食品添加物による健康障害も顕在化するにいたった。1960年代になって住民はこれらの公害に対して連帯して抗議するようになった。公害発生企業に対する直接抗議行動,開発計画の再検討や差止めを要求する陳情や訴訟,加害企業の責任を明らかにして正当な補償を求める交渉や裁判などを行った。…
※「地域住民運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」