垂花門(読み)すいかもん

世界大百科事典(旧版)内の垂花門の言及

【四合院】より

…院子と呼ばれる中庭をとり囲んで,北に正房または堂屋という主屋,東・西にそれぞれ廂房という脇部屋,南に倒座という向い部屋を配するのが基本型。北京,河北,山西一帯に分布する典型的なものは,中庭を垂花門によって南北二つに分け,それぞれを内院,外院と区別する。南北の中庭群の数を〈進〉で数え,両進,三進が一般的であるが,大邸宅では七,八進になるものもある。…

【住居】より

…北側中央に正房と呼ばれる主屋があり,その前方左右対称に廂房という脇部屋が向かい合い,主屋と相対する南側に倒座と称する向い部屋が建ち,この4棟によって院子すなわち中庭をとり囲むところから四合院の名がある。一般にはこの4棟だけでなく,正房の中庭前面に垂花門という華麗な装飾を施した二門(中門)を置いて,中庭を前後二つに分けるのが通例で,前庭を前院,後庭を内院という。前院,内院の分割は日常生活の面でも重要な意味があり,内院は私的な生活空間とされ,一般の来客は前院の垂花門の位置までしか入ることは許されなかった。…

【門】より

…孔子廟の櫺星門(れいせいもん)をはじめ,屋根をいただく華麗な牌楼(パイロウ)形式も含めて,宮殿,寺廟などに木,石,塼(せん)造各種の遺構がある。また吊束(つりづか)に彫刻を施した垂花門という形式や,住宅,庭園では周壁に門洞をうがっただけの円洞門や八角,六角,瓶,蕉葉,葫蘆,海棠,蓮花など各種の形状の洞門もある。一方,建物の一部をなす出入口には,格門,版門,歓門など各種の形式があり,それらはむしろ日本でいう扉や玄関の類型に属するが,言語としては今日でも両種の意味に用いられている。…

※「垂花門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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