型持(読み)かたもち

世界大百科事典(旧版)内の型持の言及

【鋳金】より

…原形は蠟のみで形を作る〈ひねりもの〉の技法のほかに,鋳型土で中型を作り,この中型に蜜蠟に松やに(粘力を増すため)や油(柔軟にするため)を合わせた蠟をつけて原形を作り,その上に土と埴汁(はじる)(粘土汁)をまぜた土を塗りかけ,さらにその上を鋳型土で塗り固め,乾かしてから鋳型をかまどに入れて全体を火で焼いて中の蠟を焼きぬき,できた空洞に溶銅を注入する方法がある。中型が鋳造の際に動かないよう適当なところの蠟を切りぬいて型持(かたもち)を置いたり,蠟を通して中型に針,釘(笄(こうがい))を打つ。中型には必要な場合心金(しんがね)を入れる。…

【銅鐸】より

…まず鰭の部分を境とする半面ずつの外型を2個作り,二つを合わせた中に土をつめ,銅鐸の形状のものを起こし,その身の部分の表面を一定幅(でき上がる銅鐸の身の厚さ)削り取って内型とする。外型二つを合わせて内型をはめこみ,内・外の鋳型の間隔を正しく保つため,両者間に型持(かたもち∥かたもたせ)と呼ぶ支えを置く。鈕の側を下に,裾の側を上に置いた状態で溶けた銅(湯(ゆ))を注ぐ。…

※「型持」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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