世界大百科事典(旧版)内の執行力ある正本の言及
【強制執行】より
…この差異は,〈請求異議の訴え〉において債務者が,いかなる範囲の事由を主張できるかという相違としてあらわれる(35条1項,2項)。 また,現実に強制執行を開始するには,債務名義だけでは足らず,それに執行文が付記されなければならないのが原則である(これを〈執行力ある正本〉という)。執行文とは,その時点で債務名義が有効であり,執行力が備わっていることを公証するものである。…
【執行文】より
…強制執行の基本となる債務名義に執行力が現存することおよびその範囲を公証する文言。執行文の付された債務名義を〈執行力ある正本〉(執行正本と略称することもある)と呼ぶ。具体的には,執行文は,裁判所書記官等が,債務名義の正本の末尾に,債権者がその債務名義に基づいて債務者に対して強制執行ができる旨を付記するという形式で付与される。…
※「執行力ある正本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」