基王(読み)もといおう

世界大百科事典(旧版)内の基王の言及

【聖武天皇】より

…その後宮としては,藤原不比等の女安宿媛(あすかべひめ)(光明皇后),県犬養広刀自(あがたいぬかいのひろとじ),藤原武智麻呂の女(名前不明),同じく房前の女など4夫人の存在が知られ,このうち安宿媛との間に某王(基(もとい)王)と阿倍内親王(孝謙・称徳天皇)の2子,県犬養広刀自との間に井上(いかみ)内親王,不破内親王と安積(あさか)親王の3子をもうけた。727年閏9月安宿媛が出産した某王(基王)は,藤原氏の期待をになってただちに立太子されたが,翌年9月死亡した。ちょうどそのころ県犬養広刀自に安積親王が生まれたため,将来権力の座を奪われることをおそれた藤原不比等の4子たちは,場合によっては即位も可能な皇后の伝統的地位に目をつけ,夫人安宿媛を皇后にしようとした。…

※「基王」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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