世界大百科事典(旧版)内の多元的国家観の言及
【国家】より
…ヘーゲル的立場は,のちに著しくゆがめられた形で,ナチズムやファシズムの国家観に現れたが,しかしそこでは少なくともヘーゲル哲学の合理性は完全に排除され,国家一元論は著しく非合理的かつ神話的な形をとることになったといえよう。
[多元的国家観]
理想主義的国家一元論に対する批判として,おもにイギリスに現れた国家観で,国家の他の社会集団に対する絶対的優位性を拒否し,国家を他の経済的,文化的あるいは宗教的諸集団と同様に特定の有限な目的をもつ集団の一つであるとみなす立場である。この立場は主として,バーカーE.Barker,G.D.H.コール,H.J.ラスキらによって主張された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」