世界大百科事典(旧版)内の多変動系説の言及
【バイオリズム】より
…たとえば,ラットなどの齧歯(げつし)類では,視床下部の中央底部にある視交叉(しこうさ)上核という小さな核が親時計で,これが視覚刺激を同調因子として生体のリズムを支配しているから,これを破壊すると睡眠―覚醒,飲水行動,車回し運動,血漿コルチコステロンなどの概日リズムが消失する。しかし,体温のリズムは消失しないことから,最近,哺乳類など高等動物では親時計は一つではなく複数と考えられるようになった(多変動系説)。 ヒトでは多くの発振器が協調して働いており,また昼夜だけでなく,社会的な要因が大きな同調因子となっている。…
※「多変動系説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」