多極相説(読み)たきょくそうせつ

世界大百科事典(旧版)内の多極相説の言及

【極相】より

…この説では,安定性と永続性を示し見かけ上は極相であるが,気候極相ではない植物群落は,土壌・人為などのさまざまな原因で遷移が停止しているのであり,その原因がなくなれば再び遷移が進行して極相に収束するものと考え,準極相subclimaxと呼ぶ。(2)多極相説 単極相説を批判し,同じ大気候の地域には気候以外の土壌・地形・基岩などの環境条件の違いに対応して気候極相だけでなく他の安定した複数の極相がモザイク的に存在すると考えるもので,イギリスのタンズリーA.G.Tansleyに代表される。多極相説では,日本の温帯の乾燥した尾根のアカマツ林や多湿な沢沿いのサワグルミ林などをそれぞれ自然状態で安定した植物群落と考え,気候極相のブナ林以外の極相を認める。…

※「多極相説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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