大和三山伝説(読み)やまとさんざんでんせつ

世界大百科事典(旧版)内の大和三山伝説の言及

【大和三山】より

…《万葉集》に三山妻争いの歌がみえ,また,〈藤原宮の御井の歌〉には,藤原宮が三山の間に造営されたことが歌われている。【和田 萃】
[大和三山伝説]
 《万葉集》巻一の中大兄(なかのおおえ)皇子(天智天皇)作の〈三山歌〉に,〈香具山は 畝傍を愛(お)しと 耳成と 相争ひき……〉とよまれ,また《播磨国風土記》揖保郡上岡の里条に,〈出雲の国の阿菩(あぼ)の大神,大倭(やまと)の国の畝火,香山,耳梨,三つの山相闘ふと聞かして,此を諫め止めむと欲(おもほ)して上り来ましし時……〉との説話が記されている。三山相闘の内容は妻争いであり,中大兄の歌は〈畝傍雄々しと……〉ともよまれ,さまざまな解釈が行われているが,男山である香具山が女山の畝傍をいとしく思い,もうひとつの男山である耳成と争ったと見るのが自然であろう。…

※「大和三山伝説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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