大坂廻米(読み)おおさかかいまい

世界大百科事典(旧版)内の大坂廻米の言及

【廻米(回米)】より

…近世初期には廻船業がまだ十分に発達していないこともあり,各藩は手船を造り,領内船の徴用で廻米船を確保した。近世以前海運の発達がほとんどなかった東北の太平洋沿岸地域はもちろん,瀬戸内海沿岸の諸藩においても造船や雇船によって廻米船を確保し大坂廻米と江戸廻米を行った。 1671年(寛文11),72年の河村瑞賢による東廻海運西廻海運の刷新は近世廻米体制の確立でもあった。…

【淀屋个庵】より

…また大坂の総年寄として31年(寛永8)従来,堺,京都,長崎に限定されていた糸割符(中国産生糸の輸入商グループ)の特権を大坂町人のために奔走して実現させた。さらに町人蔵元として諸藩の大坂廻米の販売を大規模に引き受け,そのため北浜の淀屋の店頭には米商人が群集して米市が立つようになったという。のちの堂島米市場の濫觴(らんしよう)とされる。…

※「大坂廻米」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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