世界大百科事典(旧版)内の大宗正府の言及
【元】より
… 漢地を基盤とする元朝の政治組織は,整備した中国的中央集権官制を採用して前代を一新した。中央に行政,軍政,監察を総括する中書省(正一品),枢密院(従一品),御史台(従一品)を設けて政府の中枢とし(以外に九寺五監の制度を変形した大宗正府,太常礼儀院,太僕寺,太府監,将作監,宣徽院,中政院など多数の内務府系統の官府があるが,すべて宮廷関係の庶務を執行するものであって統治には直接に関わらない),その直属下部機関を地方に分置して全国を覆う統治網とする。ただこの間モンゴル,ウイグル,チベット人を専管する大宗正府,都護府,宣政院が上記3衙門にほぼ匹敵する従一品・従二品の高級官府として中央に備わるのは,大型征服王朝としての元朝にいかにもふさわしい。…
※「大宗正府」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」