太枡騒動(読み)ふとますそうどう

世界大百科事典(旧版)内の太枡騒動の言及

【甲斐国】より

… 初期以来しばしば農民一揆が引き起こされているが,著名なものに1673年(延宝1)甲府家の検地による収奪強化を原因とし藩の内訌にもかかわった強訴があり,81年(天和1)郡内藩における19ヵ村代表の越訴も過酷な搾取に対する反対闘争であった。後期になると,1750年(寛延3)養蚕地帯の八代,山梨両郡惣百姓が新規運上に反対して運上請負人を打ちこわした米倉(よねぐら)騒動,92年(寛政4)田安領における反動政策と手代の不正を糾弾した54ヵ村越訴の太枡(ふとます)騒動,1836年(天保7)郡内領にはじまり甲府町方のほか国中地方の106ヵ村にわたる豪農・富商305軒を打ちこわし,甲斐国内を無政府状態と化した天保郡内騒動などがあった。 近世を通して文化面での展開にとぼしいが,崎門派の加賀美光章と蘐園(けんえん)学派の五味釜川に学んだ山県大弐は江戸に出てのち著した《柳子新論》で知られる。…

※「太枡騒動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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