奥島荘(読み)おくしまのしょう

世界大百科事典(旧版)内の奥島荘の言及

【近江国】より


[土一揆と馬借]
 鎌倉中期以来,農村では農民の自治的結合としての惣(村)が形成された。近江の農村はとくに先進的であり,すでに1262年(弘長2)現存最古の村掟(村法)が蒲生郡奥島荘で制定されている。村掟は惣村の規約であり,違反者に対する制裁をも規定しており,惣村自治の発達を示すものである。…

【奥島】より

…近江国蒲生郡(現,滋賀県近江八幡市)の地名。戦国時代以前は琵琶湖に浮かぶ独立した島で,奥島荘を形成。江戸時代の地誌《近江国輿地志略》には〈北庄の西北にあり,地続きあらず,葭沼(よしぬま)ありて間隔たる〉とある。…

【惣】より

…中世の自治的な組織の総称。特に村落共同体の運営機関としての惣が代表的である。惣の字は〈すべて〉〈全体〉の意味の国字であるが,中世には自治的な団体や地域に冠して用いることが多い。例えば惣国,惣郷,惣荘,惣村,惣百姓,惣寺(山)などの語があり,それぞれの単位で寄合を持ち,その寄合の構成員の総意によって事を決した。そして中世後期には,その団体や執行機関自体を惣と呼ぶようになった。 農村の百姓による惣結合は,領主支配に対応して,まず荘園を単位として形成された。…

※「奥島荘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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