奥金蔵(読み)おくかねぐら

世界大百科事典(旧版)内の奥金蔵の言及

【江戸幕府】より

…57年(明暦3)の大火で江戸城も焼失,本丸再建に93万両余,米6万7000石を使い,大名,旗本,江戸町人への拝借金,恩賜金があったが,駿府,大坂より103万両余を江戸に回送し,384万両余あった天守金銀には手をつけずにすんだ。しかし甲府,館林,尾張家などの拝借,下賜金米があり,76年(延宝4)20万両余の不足を生じ,家康以来の非常用金銀分銅や奥金蔵にも手をつけはじめた。寛永以後技術的限界により金銀採掘量が激減,貿易も不振なのに,旗本子弟の新規召抱えや役料創設など支出増が原因である。…

【金蔵】より

…江戸幕府および諸藩における貨幣の貯蔵ならびに出納機関。幕府の金蔵は江戸,大坂,二条,駿府,甲府の各城内と佐渡に所在したが,最も重要なものは江戸の奥金蔵・蓮池金蔵と大坂金蔵であった。奥金蔵は古くは城内天守閣下の穴蔵であったらしいが,明暦大火(1657)に焼失し,その後やはり天守台下にあったと思われ,非常用の除金(よけきん)や金銀分銅などを貯蔵した。…

※「奥金蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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