世界大百科事典(旧版)内の女形映画の言及
【日本映画】より
…また,先に新派《生ける屍》で新鮮な映画手法を見せた田中栄三が,22年,東京下町の老舗の没落を描いた《京屋襟店(えりみせ)》によって,日本人の生活と欲望をなまなましく表現した画期的な映画作品を出現させ,その姿勢を翌年の《髑髏(どくろ)の舞》でも貫いた。前者はまだ女形を使っているが,日本でほとんど最後の女形映画といわれ,後者にはやがてスター女優となる岡田嘉子,夏川静江(のち静枝)が出演している。こうして日活は,〈活動写真〉の時代から〈映画〉の時代へ入っていく。…
※「女形映画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」