世界大百科事典(旧版)内の如来寿量品の言及
【法華経】より
…すなわち,仏は衆生の機根に応じて三乗(声聞乗,縁覚乗,菩薩乗)の教えを説いたが,究極においては真理はただ一つであるとして,従来の大乗・小乗の対立の止揚統一を図っている。遅れて成立した後半部分の中心は〈如来寿量品〉で,ここでは菩提樹下で成仏した釈迦は仮の姿で,実は五百塵点劫(じんてんごう)という大昔に成仏していると説き,永遠の仏(久遠実成(くおんじつじよう)の釈迦)の理想を明らかにしている。最後の6章は最も新しいが,その中で,観音の信仰を説く〈観世音菩薩普門品〉は《観音経》として独立して尊重される。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」