世界大百科事典(旧版)内の妄想知覚の言及
【関係妄想】より
…多くは被害的な内容をもっている。精神分裂病ではしばしば出現し,正常に知覚されたものが誤って意味づけされる(妄想知覚)。二次的,反応的なものとして,一定の性格特徴をもった人にある体験をきっかけとして生じる敏感関係妄想や不安で脅威的な状況,抑鬱気分から発生するものがある。…
【妄想】より
…妄想は了解心理学の立場から,(1)心理的に了解できない一次妄想primary delusion(真正妄想,原発妄想)と,(2)患者の感情,心理状況,ある性格者の環境への反応などから了解できる二次妄想secondary delusion(妄想的観念,続発妄想,妄想様反応)とに大別される。一次妄想は,さらに妄想知覚,妄想着想,妄想気分に分けられる。妄想知覚Wahnwahrnehmungは知覚したものへの理由のない意味づけであり,妄想着想Wahneinfallは突然のひらめきを確信する体験であり,妄想気分Wahnstimmungは,あらゆるものが新しい意味を帯び,無気味な,何かが起こりそうな気分状態をさしている。…
※「妄想知覚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」