世界大百科事典(旧版)内の子囊果の言及
【菌類】より
…有性生殖を行うと,この菌糸上に生殖器官が形成され,特殊な構造ができる。鞭毛菌類では接合子zygote,卵胞子oospore,接合菌類では接合胞子zygospore,子囊菌類では子囊果ascocarp,担子菌類では担子器果basidiocarpがそうである。これらの器官の形質をもとに次の分類体系ができている。…
【子実体】より
…いわゆるキノコは大型でよく目立つ子実体である。 子囊菌類の子実体は子囊果ascocarpといい,一群の子囊を2核性の菌糸(造囊糸)と単相の菌糸が幾重にもとりまいた構造をなしている。子囊果の形は球状で閉鎖しているもの,球状ないしフラスコ状で開口しているもの,盤状ないし杯状で子囊の層が裸出しているものなどさまざまである。…
【子囊】より
…やがて,この菌糸の先端細胞で2核が融合し,その後,減数分裂を経て8核となり,それぞれが子囊胞子の核となる。子囊はふつう多数集まり,それを多数の菌糸がとりまいた塊状の構造(子囊果ascocarp)を形成する。なお,コケ植物の胞子囊のうち,蘚(せん)類のものを蒴(さく)capsuleというのに対して,苔類のものを子囊thecaということがある。…
【地衣類】より
… 地衣類の生殖は胞子による有性的な方法と,粉芽,裂芽等による無性的な方法によって行われる。胞子は子囊果ascocarp(裸子器,被子器)の中で形成される。子囊果は皿形,線形,フラスコ状等で永続性があり,胞子は年間を通じて生産される。…
※「子囊果」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」