朝日日本歴史人物事典 「宅子娘」の解説
宅子娘
7世紀の地方豪族の女性,大友皇子の母。伊賀采女というから,宮廷に出仕していた伊賀国(三重県)の郡司の娘であろう。大化4(648)年ごろ,中大兄皇子(天智天皇)との間に伊賀皇子(大友皇子)を生む。天智天皇の後継者と目されていた大友皇子が壬申の乱で敗死すると,故郷山田郡に帰り,皇子らの冥福を祈って鳳凰寺(三重県阿山郡大山田村)を建立したと現地の伝承にいわれる。
(児島恭子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報