宗悦流(読み)そうえつりゅう

世界大百科事典(旧版)内の宗悦流の言及

【近藤宗悦】より

…中年で京都明暗寺(普化宗)に入り,尾崎真竜に師事したが,後に大坂に住み,地歌・箏曲を研究し,それらと尺八との合奏(三曲合奏)を盛んに行った。門弟は多く,宗悦流と呼ばれ,幕末から明治初年の関西の尺八界に大きな影響を残した。後の都山(とざん)流,竹保(ちくほ)流は間接的ながらその流れから生じたものである。…

【尺八】より

…これを基に江戸を中心に琴古流と称する芸系(今日まで存続)が生じ,以後,関西その他の地方にもいくつかの流派が生じた。その中では,幕末の大坂で外曲(三曲合奏)を主として活躍した近藤宗悦(そうえつ)の宗悦流(現存しない),京都明暗(みようあん)寺の明暗真法(みようあんじんぽう)流,浜松普大寺系統の西園(せいえん)流,弘前の津軽藩士のたしなみとなった錦風(きんぷう)流(根笹(ねざさ)派とも)などがよく知られる。普化宗は1871年(明治4)に維新政府の命令で廃止され,尺八も存亡の危機に面したが,荒木古童など当時の琴古流の指導者の尽力により普化宗を離れた楽器としての存続が認められ,以来,琴古流では本曲よりも外曲に力を注ぐようになり,東京を中心としつつ全国的に普及していく。…

※「宗悦流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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