朝日日本歴史人物事典 「宮川春水」の解説
宮川春水
江戸中期の浮世絵師で,俗称は藤四郎。勝川,あるいは勝宮川とも。江戸の深川,のち芳町に住んだと伝える。宮川長春の門人で,師同様に肉筆美人画の制作を中心に活動し,地味な作風を旨とする。作画期は寛保(1741~44)ごろから明和期(1764~72)までだが,宝暦(1751~64)末から明和はじめにかけて,版刻武者絵本を若干例手がけている。
(内藤正人)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
(内藤正人)
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…江戸中期の浮世絵師。宮川派,勝川派の始祖。肉筆画を専門とし,版画は作らなかった。尾張国宮川村の出身と伝えるが明らかではない。通称を長左衛門といい,春旭堂と号して,はじめ両国広小路に住し,のち芝新堀町に移った。絵は菱川師宣の作風を慕い,懐月堂の美人画風にも影響されて,浮世絵肉筆画の正統を継承した。遊里と芝居町を中心に,江戸の市民風俗をいきいきと報告した作品は,掛幅や画巻をはじめ屛風画の大作にいたるまで数多く残っている。…
※「宮川春水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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