寛文小袖(読み)かんぶんこそで

世界大百科事典(旧版)内の寛文小袖の言及

【江戸時代美術】より

…光琳はまた光悦の例にならって工芸の意匠にもすぐれた才能を発揮している。染織では寛文小袖(寛文模様)といわれる小袖の流行があげられる。これは正保~延宝(1644‐81)ころに見られるもので,肩から背にかけて大柄な文様が小袖全体を一つの画面に見立てるように大きな曲線を作って流れるものであり,初期に流行した桃山風装飾屛風の図様が,染織の世界に移されたことを意味する。…

【絞染】より

…模様はいっそう細緻になるが,小袖全体では肩から裾へと広がる大模様となる。たとえば裾から肩へ花をつけた梅樹が大きく広がり,梅花は鹿の子で埋めつくす寛文小袖(かんぶんこそで)の図柄である。また小袖全体を鹿の子で埋める総匹田(そうひつた)絞が流行した。…

※「寛文小袖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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