小伝統(読み)しょうでんとう

世界大百科事典(旧版)内の小伝統の言及

【国民文化】より

…国民文化の創出は,アジア,アフリカなどの新興諸国,とりわけ多民族国家における国民形成nation buildingの過程において重要な課題となる。国家をつくっている段階の文化(人類学で文明と呼ぶもの)においては,文化的伝統は単一でなく,学校,神殿などにおいて,文字を媒介として少数のエリートに伝えられる大伝統と,一般民衆に家庭や共同体において口承によって伝えられる小伝統とが並存している。いわゆる国民国家においては,普通教育の普及に伴い,文字を媒介としつつも,少数のエリートのための洗練された大伝統ばかりでなく,平易な実用的知識を中心にした国民文化という新しい形の文化伝統が生まれる。…

※「小伝統」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android