小花臉(読み)しょうかれん

世界大百科事典(旧版)内の小花臉の言及

【隈取】より

…もと古代の仮面に源を発し,それから発達してきたといわれ,宋・元の演劇にはすでに用いられていたが,長い年月を経て複雑化し,今日みられるような多彩な様式に変化してきた。この特殊な化粧法を用いるのは,浄(じよう)(豪傑役,敵役)と丑(ちゆう)(道化役,端敵役)の二つの役柄で,浄が〈花臉〉といって顔の全面に隈取するのに対し,丑は〈小花臉〉ともいわれ,顔の中央を白く塗るだけである。色彩によって人物の性格を表し,たとえば正義と熱血の士である関羽は赤塗り,狡猾で陰険な趙高は白塗り,また愚直な豪傑の張飛や,剛直な正義派の包拯は黒塗りにする。…

【生旦浄丑】より

…旦浄丑についてもほぼ同様である。なお浄は顔にくまどりを施し,丑は鼻先に白粉をぬるため,それぞれ〈花臉〉〈小花臉〉ともよばれる。役柄によってせりふやしぐさに独特の型があり,一般に俳優は一つの役柄を専門に演じる。…

※「小花臉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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