屈斜路カルデラ(読み)クッチャロカルデラ

最新 地学事典 「屈斜路カルデラ」の解説

クッチャロカルデラ
屈斜路カルデラ

Kutcharo caldera

北海道東部,阿寒知床火山列にある屈斜路火山に形成された日本最大級のカルデラ(長径約26km,短径約20km)。基盤は中新世から鮮新世の火山岩および堆積岩類。カルデラ内には面積約80km2,湖面標高121m,平均水深約28mの屈斜路湖をたたえる。外輪山は藻琴もこと山(標高1,000m)・サマッカリヌプリ(974m)などの成層火山で,おもに更新世前期~中期の玄武岩・安山岩からなる。カルデラ周縁には,カルデラ形成に関与した多量の火砕流堆積物が広く分布。北方の古梅ふるめ溶結凝灰岩(FWT:約40万年前)を最下位とし,屈斜路軽石流堆積物VIII(KpVIII:約20万年前)から同I(KpI:約4万年前)まで,計9層の大規模火砕流堆積物が分布。約12万年前のKpIVが最大規模(噴出量約175km3)で,北は網走,南は釧路に達し,南西の阿寒カルデラ底にも流入。北東方では軽石流堆積物の直上にスコリア流も堆積。KpI(130km3)は,軽石流堆積物の直下に火山豆石を大量に含む細粒火山灰層をもつ。これら火砕堆積物中の軽石は総じて輝石デイサイト~流紋岩質で,FWTには石英も含まれる。カルデラ形成後は,カルデラ内にアトサヌプリ火山群・中島火山,カルデラ南東壁に摩周火山が生成。屈斜路湖周辺には複数の段丘面・段丘崖および火山性断層が認められ,カルデラ中心部は周囲より最大で60mGal低い重力異常を示す。

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くっしゃろカルデラ
屈斜路カルデラ

クッチャロ・カルデラ

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

関連語 長谷川

世界大百科事典(旧版)内の屈斜路カルデラの言及

【屈斜路湖】より

…〈くっちゃろこ〉とも呼ぶ。東西26km,南北20kmのほぼ円形をなす世界有数の屈斜路カルデラの中にある。面積79.7km2,周囲57km,湖面標高121m,最大水深117.5m,透明度20m。…

※「屈斜路カルデラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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