山梔玉(読み)くちなしだま

世界大百科事典(旧版)内の山梔玉の言及

【ガラス玉】より

…以上の3種は貫通した緒孔をもつが,最後の懸玉は露滴状のもので,緒の末端を飾るための,孔の貫通しない玉かという。なお,正倉院宝物には,捩玉にくらべると簡単な細工の,数ヵ所に縦溝をつけたガラス玉もあるので,古墳時代の空玉(うつろだま)と同様に,これを山梔玉(くちなしだま)と呼んでいる。また,ガラス丸玉の表面に,ちがった色のガラス片を溶着したものをトンボ玉といい,正倉院宝物中の横縞文様のガラス玉もトンボ玉にふくめている。…

【玉】より

…奈良時代に刺玉(さすだま)と呼んだものは,緒に刺し通す意味で,形からいえば丸玉あるいは小玉の類である。さらに特殊な形の玉として,蜜柑玉(みかんだま),山梔玉(くちなしだま)などの形の類似によるもの,捩玉(ねじだま)のように加工の方法によるもの,トンボ(蜻蛉)玉のように色彩の変化によるものなどの,変わった名称の玉もある。蜜柑玉は丸玉の表面に縦にくぼんだ溝をつけたもの,山梔玉は棗玉の表面に縦に溝をつけたものである。…

※「山梔玉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android