世界大百科事典(旧版)内の山王三所の言及
【山王信仰】より
…中世には上七社,中七社,下七社となり,あわせて〈山王二十一社〉と称した。とくに上七社のうち,大宮(大比叡),二宮(小比叡),聖真子は山王三所,山王三聖と称してもっとも崇敬された。また,平安末期には,延暦寺の僧兵が,山王の神を神輿に奉じて山を下り,朝廷に強訴し,公家から恐れられたことは有名である。…
【山王神道】より
…山王とは近江の日吉(ひよし)大社のこと。大宮(大比叡,本地釈迦如来),二宮(小比叡,本地薬師如来)を山王両明神,聖真子(本地阿弥陀如来)を加えて山王三所または三聖といい,さらに八王子(本地千手観音),客人(本地十一面観音),十禅師(本地地蔵菩薩),三宮(本地普賢菩薩)を加えて上七社となし,さらに本地垂迹(ほんじすいじやく)説によってしだいに数を増し中七社,下七社を加えて〈山王二十一社〉と称した。山王の号は《二十二社註式》に〈山王号之事,第五十二代嵯峨天皇弘仁十年,始崇敬之〉と見える。…
※「山王三所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」