世界大百科事典(旧版)内の山石屋の言及
【職業神】より
…とくに石垣石屋や,石像,石塔,鳥居などをつくる細工石屋などの町石屋は,大工などと同じように太子講を組んで聖徳太子の忌日をまつり日として順番に宿をつとめてまつりをした。だが丁場(ちようば)と呼ばれる石切場で石材採掘をする山石屋のあいだでは山の神をまつる風習があり,11月7日に丁場にぼた餅,神酒を供えてまつり一日仕事を休む。 冶金,鋳金,鍛鉄の業,すなわち鑪師(たたらし)や鋳物師(いもじ),鍛冶屋の神としてその信仰のもっともいちじるしいのは荒神,稲荷神,金屋子神(かなやごがみ)である。…
【出稼ぎ】より
…村では,鍛冶屋のために鍛冶小屋を作り,農民も向槌(むこうづち)を打ってこれを手伝った。 石屋には,土木建築の土台作りや石垣作り,石臼などを作る石工(いしく)と石像や鳥居などを作る彫刻工,石材採掘にたずさわる山石屋などの種別があったが,石工や山石屋には出職が多かった。とりわけ山石屋は,木地屋などと同様に漂泊的性格が強く,職業始祖神(職業神)にまつわる特許状をもつ場合がある。…
※「山石屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」