川口関(読み)かわぐちのせき

世界大百科事典(旧版)内の川口関の言及

【伊勢国】より

…不破(ふわ),愛発(あらち)とともに律令制下三関として重視されたが,789年に廃止された。伊賀国南部から伊勢に入る道に川口関(一志郡白山町川口)があり,平城宮出土木簡などに見える。持統天皇は692年に志摩国に行幸し,聖武天皇は740年(天平12)藤原広嗣の乱に際し,壱志郡河口頓宮に滞在した。…

【関所】より

…(2)は船筏の勘過を行う関である。(3)では例えば越中国礪(砺)波関,伊勢国川口関などの名が知られており,《出雲国風土記》によると出雲国境に12の剗(関)の置かれていたことがわかる。これらの関のランクは律令国家の政治的地域区分に対応したものである。…

【白山[町]】より

…古来,大和と伊勢を結ぶ道の要衝にあり,川口には聖武天皇の行宮(あんぐう)が置かれ,随従した大伴家持の歌に〈河口の野辺〉(《万葉集》巻六)と詠われている。また川口関は催馬楽(さいばら)や《源氏物語》にみえ,著名であった。布引山地を青山峠で越えるこの道は,近世には初瀬(はせ)街道として伊勢参宮や大和長谷寺参詣に利用され,垣内(かいと)は宿場として栄えた。…

※「川口関」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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