世界大百科事典(旧版)内の市場社会の言及
【市場】より
…市(いち)もまた同じである。(2)しかし近代産業社会(市場社会とも資本主義社会ともいう)の出現にともない,市場は,場所という具体性をもたなくなり,競争の要素を強くもつ売り買いの制度全体をさすようになった。これは,生産者と最終消費者のあいだに仲買人,卸商,小売商と多くが介在することになり,売買の場所は互いに関連をもちながらも,取引所,卸売市場,小売店舗,長期契約取引などに分化し広範囲に散らばることになったためであるが,さらに,資金支払による雇用関係(賃労働)が一般に広がり,金融(貨幣の貸借が貨幣利子支払をともなう)関係も大規模になったためでもある。…
※「市場社会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」