帳合米取引(読み)ちょうあいまいとりひき

世界大百科事典(旧版)内の帳合米取引の言及

【米切手】より

…これら各種米切手の発行は,大坂への蔵米回着量が18世紀に140万石ほどに達し,堂島市場が活況を呈したことによる。1730年(享保15)には堂島帳合米市場が成立し,帳合米取引(延売買・投機取引)が公認されたことでいっそう助長され,49年(寛延2)諸藩の財政窮乏を糊塗するために発行された空米切手(藩債の一種たる先納切手が中心)は在庫米の3.7倍にも及んだ。幕府は以後,この弊害を是正するために米切手を闕所(没収)処分の例外とし,不渡米切手の官銀買上げ,米切手改役の新設,米切手の訴訟へ中抜裁判(訴訟審判の優先)の適用を打ち出し,米切手の流通保護を図った。…

【堂島米市場】より

…このように幕府は当初堂島における米取引を江戸商人によって統制しようとしたが,大坂の米商人はこれに強く反発し,たびたび嘆訴を行った。この結果,幕府は30年8月にいたって,ついに大坂商人による堂島米市場の運営を認め,同時に帳合米(ちようあいまい)取引を公認した。幕府は1722年ごろから明確となった米価の下落に対して,従来禁止していた米の延売買(先物取引)を緩和しつつあったが,堂島における帳合米取引の公認はその意味で重要である。…

※「帳合米取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」