世界大百科事典(旧版)内の平埔の言及
【高山族】より
…しかし〈蕃〉には軽侮の語感を伴うので,日本時代の中ごろから生蕃という称呼を高砂族と改め,公文書などにもそれが用いられるようになった。他方,熟蕃に対しては,以前から漢族のあいだで行われていた平埔(へいほ)族(民間での使用頻度ではむしろ平埔蕃)という別称がしだいに採用されている。ただし,熟蕃,とくに多少ともインテリの部類に属する人々は,生蕃よりもはるかに開化したものと自認しながら,漢族からとかく〈蕃〉あつかいされるのが不満で,1932‐33年ころ,〈東寧族〉という新しい称呼を公式に採用するよう総督府に陳情したこともあった。…
※「平埔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」