幼稚産業保護論(読み)ようちさんぎょうほごろん

世界大百科事典(旧版)内の幼稚産業保護論の言及

【自由貿易】より

…その一つは,自由貿易による最適な資源配分が静態的な状態を仮定のもとでの利益しか示さないとする批判である。たとえば,現在は農産物の生産にしか比較優位をもたない国であっても,特定の製造業部門を保護し生産規模を拡大するなら,その部門においてもしだいにコストを引き下げて安価に生産できるようになるかもしれない(幼稚産業保護論)。また,この製造業部門の生産に従事する人々が技術的訓練や経営管理能力をつけて,他の産業部門にも好影響を与えるような波及効果が期待できるかもしれない(外部経済効果)。…

※「幼稚産業保護論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」