世界大百科事典(旧版)内の幾何学形細石器の言及
【細石器】より
…一つはヨーロッパ,アフリカ,西アジア,インドにまたがる地域に分布する石刃技法そのものの小型化あるいは縮小化とみられる小型石刃(幅約1~1.5cm,長さ数cm以下)を利用して作る石器類である。この小石刃の側辺に抉りを入れて斜めに折り取ってできる小型彫刻刀micro‐burinsや小石刃の鋭い縁を一部に残して半月形,台形,三角形状に加工する幾何学形細石器geometric microlithと呼ばれるものである。他はモンゴル高原,シベリア,日本,アラスカにまたがる地域に分布圏をもつもので,石刃石器の一つであった彫刻刀graverあるいは舟底形石器keeled‐scraper類から生ずる不用な石屑部分を逆に有効に活用したといえる細身(幅約0.5cm)の石刃類である。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」