世界大百科事典(旧版)内の広範囲抗生物質の言及
【抗菌スペクトル】より
…たとえばペニシリンやストレプトマイシンは,それぞれ主としてグラム陽性球菌およびグラム陰性杆菌に強い作用を示し,狭い抗菌スペクトルをもつ。一方,クロラムフェニコールやテトラサイクリンは,グラム陽性,陰性いずれの菌にも作用するほか,マイコプラズマ,リケッチア,クラミディアに至る広い細菌群に作用を示すので,広範囲(抗菌スペクトル)抗生物質と呼ばれる。狭い抗菌スペクトルを示す抗生物質は,その抗生物質が強く作用しない微生物では,微生物の代謝系によって分解されてしまうか,または,微生物表層での透過性が良くなく,微生物の体内に浸透しないものであると考えられる。…
※「広範囲抗生物質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」