廻船人(読み)かいせんにん

世界大百科事典(旧版)内の廻船人の言及

【漂泊民】より

…漁労民―海民,狩猟・採集民―山民,さらに芸能民,呪術者,宗教者,商工民等が,山野河海で活動し,道を通り,市で交易活動を展開する限りにおいて,彼らは漂泊民,遍歴民として姿を現すが,その根拠地においては若干の農業に携わる場合が多かった。釣糸を垂れ,網を引く海人(あま)や斧を持つ山人,遊行女婦(うかれめ)や乞食人,山林に入り,道路を遊行する(ひじり),さらに時代を下れば廻船人,塩売薬売から鋳物師(いもじ)にいたる商工民,馬借車借などの交通業者,遊女・傀儡(くぐつ)等の芸能民などは,みなそうした人々であり,11世紀に入れば,これらの人々を〈道々の輩〉(道々の者)として一括する見方も現れてくる。 しかし一方の,主として田畠を基盤に生活する農業民の場合も,その定住性はしだいに安定化の方向に向かっているとはいえ,山野河海の産物,その加工に依存する度合は大きく,定住地の移動もしばしば起こりえたのである。…

※「廻船人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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