世界大百科事典(旧版)内の引込脚の言及
【着陸装置】より
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[着陸装置の構成]
車輪式の着陸装置はゴムタイヤ(一部の小型機を除いてチューブレスタイヤ)つきの車輪とその支柱とで構成され,一般に脚と呼ばれる。脚が出ていると機の空気抵抗は約2倍に増すので,飛行中は機内に引っ込めてしまう引込脚が1930年代に実用化された。大型機では滑走路面への荷重を分散させるため主輪の数を増やしている。…
【飛行機】より
…とくに国土の広いアメリカではこの要求は切実で,1920年代の終りころからノースロップ,ロッキードなどアメリカのメーカーによって,近代化革命ののろしが上げられたのである。これは,当時いまだに幅をきかしていた空気抵抗の大きい複葉や支柱付き高翼単葉から,低翼片持翼単葉へ,固定脚から引込脚へ,木製や金属の骨組みに羽布を張った旧式な構造から薄いアルミニウム合金の応力外皮構造へと思い切った改革をし,さらに主翼フラップ,過給機付きエンジン,可変ピッチプロペラなどの近代装備を加え,画期的な高性能化をはかろうとするものであった。1930年代半ばに就航したダグラスDC3,ロッキード・エレクトラ,ボーイング247などの輸送機はその代表的な例で,長い間200km/h前後と低迷を続けていた輸送機の巡航速度もこの近代化で一躍300km/hを突破するに至ったのである。…
※「引込脚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」