世界大百科事典(旧版)内の当曲の言及
【雅楽】より
…高麗楽も唐楽に倣い,《新鳥蘇(しんとりそ)》《古鳥蘇(ことりそ)》《進走禿(しんそうとく)》《退走禿(たいそうとく)》(いずれも高麗壱越調)の4曲を〈四箇の大曲〉とする。 以上,すべて〈当曲〉(演目の本体をなす楽曲)について述べたが,その前奏,後奏にあたる部分については〈管絃〉〈舞楽〉の項目を,また神道系祭式芸能などの構成については各項目を参照されたい。
【歴史】
神楽の起源として有名な〈天の岩屋戸〉前の歌舞をはじめ,《古事記》《風土記》《日本書紀》などに芸能関係の記事が多く,コト,フエ,ツヅミなど楽器に関する記述もかなりある。…
【舞楽】より
…その一つは楽章構成と登・退場楽の関係にみられる。舞楽では中心となる舞曲(当曲(とうきよく)という)のほかに必ず舞人の登・退場のための音楽を必要とし,このほか曲によっては序奏や間奏曲,あるいは当曲自体が数楽章に分かれるものなどいろいろあるが,これらの楽章と,舞人の登・退場,演舞の関係が唐楽と高麗楽とでは異なる。唐楽では当曲の前後に,これとは別個の調子の品玄(ぼんげん)・入調(にゆうぢよう),各種の乱声(らんじよう),乱序(らんじよ),道行(みちゆき)などの登・退場楽をもつものがほとんどであるのに対し,高麗楽では《高麗乱声(こまらんじよう)》という登場楽をもつものが数曲ある以外は,ほとんどの曲が当曲の間に登場,演舞,退場するという簡素化された形をもつ。…
※「当曲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」