世界大百科事典(旧版)内の形質置換の言及
【生物群集】より
…樹木の材を食うヒラアシキバチに寄生する3種のオナガバチの例になると,産卵管の長さは互いにほとんど重ならないぐらい違っていて,異なった深さの場所にいるキバチの幼虫をうまく分けて産卵する。どのようにしてこのような差が生じてきたかはまだ明らかになっていないが,近縁の種が共存する地域では,互いに著しく離れた形態を示す例はすでに多く見つかっており,こういう現象は一般に形質置換と呼ばれている。そして,いわゆる適応放散の現象は,こうした形質置換がなん度も繰り返し起こった結果だとみなされているのである。…
※「形質置換」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」