世界大百科事典(旧版)内の彩釉陶器の言及
【瓷器】より
…白瓷は《伊呂波字類抄》巻九に〈白瓷 シラシ,瓦器,白―青―等〉とあり,《小右記》や《島田文書》などの記載から,尾張,美濃で焼かれた灰釉陶器を指すとみられる。青瓷すなわち三彩,緑釉などの鉛釉を施した彩釉陶器は奈良三彩とも呼ばれ,唐三彩の影響によって生まれたといわれているが,すでに7世紀後半に朝鮮南部の緑釉の影響を受けて緑釉単彩陶の焼かれていたことが知られている。三彩,二彩などの多彩釉陶器の製作は8世紀のみで,9世紀から11世紀前半までは緑釉陶を主とし,一部で白釉緑彩陶および白釉陶が焼かれた。…
【奈良三彩】より
…奈良時代から平安時代にかけて焼かれた低火度の鉛釉瓷で,日本最古の施釉陶器。一般には平安時代の緑釉を含めて奈良三彩,緑釉あるいは彩釉陶器と呼ばれている。当時の文献や古文書には〈瓷〉〈瓷器〉〈青瓷〉〈青子〉などの用語がみられ,シノウツワモノ,アオシと呼ばれていた。…
※「彩釉陶器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」