世界大百科事典(旧版)内の彭君宝の言及
【漆工芸】より
…また,注目されるのは記録類に工人の名前が残されることである。彫漆では,浙江省の嘉興府に住した張成と楊茂が名品をつくり,鎗金では彭君宝が同じ嘉興で活躍し,また杭州でもすぐれた作品が製作された。日本にも早くから舶載され,広島の浄土寺光明坊,福岡の誓願寺などに伝世している。…
【沈金】より
…朝鮮半島の楽浪郡遺址出土品中に,金箔を施さないが細い引っかき線で文様を表したものがあるが,それとの関連は不明である。明代の書《新増格古要論》には〈元朝初嘉興府西塘有彭君宝者甚得名 〉とあり,今の浙江省嘉興の地に彭君宝という鎗金の名工がいたことを記しているが,その作と断定できる作品は伝わっていない。鎗金の現存最古の遺品は元代の延祐2年(1315)銘の孔雀鎗金経箱である。…
※「彭君宝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」