世界大百科事典(旧版)内の従属学派の言及
【経済史学】より
…すなわち,一方で,歴史事象の数量的・統計的把握,とりわけ計量経済学モデルによる検証を試みる〈新しい経済史〉(数量経済史,計量経済史)の台頭があり,他方では制度史的接近や社会史・生活史の立場,経済人類学あるいは歴史人口学的アプローチなどが存在する。さらに,世界資本主義論など,経済史研究における国際的契機の強調,とりわけ,旧植民地諸地域における〈低開発の発展〉を重視しつつ,総じて16世紀以降の各国経済史を世界市場における〈支配と従属〉の変遷史として総括し再構成しようとする従属学派ないし世界システム論も注目を集めている(従属論)。 ともあれ,歴史は〈過去と現在の対話〉であり,経済史も過去の経済現象のうちから現在的問題関心から重要と思われる事実や関係を選択し,歴史像として構成し叙述する。…
※「従属学派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」