世界大百科事典(旧版)内の従業者発明制度の言及
【職務発明】より
… かつてのように個々の天才によって発明がなされた時代は終わり,現在では組織内で大量の資金を投入し,多数の者が関与して完成される発明が,質的にみて重要なことが多いだけでなく,数のうえでも多くなった。したがって,従業者発明制度の問題は,日本の技術水準の向上という点からも重大になってきている。この組織内発明の処理を労使の力関係に任せておけば,弱者である従業者等が不利な立場となることが予想されるため,前述の特許法35条を設けて,従業者等の保護を図ることにより発明意欲を刺激するとともに,使用者等にも必要最低限の保証を与えることにより,発明への投資意欲を図っている。…
※「従業者発明制度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」