最新 地学事典 「御荷鉾構造線」の解説
みかぶこうぞうせん
御荷鉾構造線
Mikabu Tectonic Line
西南日本外帯の三波川帯と秩父帯との境界をなす顕著な擾乱帯として小島丈児(1950)が提唱。具体的には三波川帯南縁部に特徴的に産する御荷鉾緑色岩体(原岩は海台型玄武岩)の南縁とされた。その後,両帯の境界は低温高圧型変成作用を被った白亜紀前期付加体と弱変成ジュラ紀前~中期付加体との境界と再定義されたため,かつて御荷鉾構造帯あるいは構造線とされた領域や境界はすべて三波川帯の内部に含まれることになり,地体構造境界としての意味は今日では注目されなくなった。現在では,三波川・秩父両帯の境界断層は,約2~3km南側を通る東西走向・南傾斜の笹ヶ谷断層(河戸克志ほか,1992)であることが付加体のK-Ar年代測定と野外調査で確認されている。御荷鉾線とも。参考文献:小島丈児(1950) 地質雑,56巻:河戸克志ほか(1992) 地質雑,98巻
執筆者:磯﨑 行雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

