心座(読み)こころざ

世界大百科事典(旧版)内の心座の言及

【新劇】より

…また築地小劇場解散後,土方与志らは〈新築地劇団〉を結成し,1929年5月,金子洋文の戯曲などで第1回公演を持ち,40年の強制解散時まで活動を続けた。この新築地劇団と東京左翼劇場,築地小劇場解散時に残留していた人たちによる〈劇団築地小劇場〉および河原崎長十郎らの〈心座〉の4劇団は,弾圧に抗して相互に連帯しながら30年代初めには活発な政治的演劇活動を行っていたが,満州事変発生以降の政治状況下で弾圧が強化されると,ほぼ33年ころには窒息寸前の状況に陥ってしまう。しかし,34年夏,出獄した村山知義の〈新劇の危機――新劇団大同団結の提唱〉にこたえて,旧東京左翼劇場のメンバーを中心にして〈新協劇団〉が結成され,先の新築地劇団とあわせて,両者が弾圧・強制解散させられる40年まで,いわゆる〈新協・新築地時代〉をつくりだした。…

【舟橋聖一】より

…父は東大工学部教授。東大国文科時代の1925年に河原崎長十郎等と劇団心座を結成,卒業後は劇団蝙蝠座を起こし,また新興芸術派の運動に参加した。33年,知識人の行動主義を標榜する雑誌《行動》(1933年10月~35年9月)創刊とともに同人となり,《ダイヴィング》(1934)を発表して小説家の地位を確立した。…

【村山知義】より

…東大哲学科中退,1922年渡欧,表現主義,構成主義などドイツ前衛芸術を学ぶ。24年築地小劇場のG.カイザー作《朝から夜中まで》の舞台装置を担当,25年池谷信三郎,河原崎長十郎らと心座を結成,しだいに社会主義に傾いた。26年佐野碩,千田是也らと前衛座を創立し,28年ナップ結成に応じた左翼劇場第1回公演に自作《進水式》の演出・装置を手がけ,プロレタリア演劇運動の中心として活躍した。…

※「心座」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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