世界大百科事典(旧版)内の必然的真理の言及
【偶然】より
…それは,〈もっとも完全なる者〉という神の本質にはいかなる欠如もありえず,したがって〈存在しない〉ということもありえない,つまり必然的に存在せざるをえないのに対して,被造物は存在しないことも可能であり,その存在が神の意志,つまり他の存在者に依存しているからである。(2)ライプニッツは,〈三角形はその和が2直角に等しい内角を有する〉というような,その反対が不可能である事態およびその認識を〈必然的真理(理性の真理)〉とよび,それに対して〈カエサルはルビコン川を渡った〉というような,その反対が必ずしも不可能ではない事態およびその認識を〈偶然的真理(事実の真理)〉とよんだ。(3)個々のできごとに関しても必然的―偶然的ということが言われる。…
※「必然的真理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」