思想局(読み)しそうきょく

世界大百科事典(旧版)内の思想局の言及

【教学刷新】より

…従来,憲法解釈上で正統理論とされていた美濃部学説を批判されて政府は,当初狼狽したが,これを思想統制の好機と判断し,内務省は美濃部の憲法研究書を発禁処分にするとともに,2次にわたって〈国体明徴〉声明を発表し,みずから〈教学刷新〉を推進することとした。 文部省は,35年思想局を中心に〈《国体の本義》〉の編纂に着手し(1937刊),次いで35年文部大臣の諮問機関として教学刷新評議会を設置し,国体観念と日本精神とに基づく学問,教育,および国民思想の〈刷新〉方策を検討させた。36年の同評議会の答申に基づき,直轄学校における日本文化講義,高等教育機関の教員を対象とした日本文化講習,および人文科学・社会科学の学会活動を規制する日本諸学振興委員会などの設置に着手するとともに,広く中等教育・師範教育・高等学校(旧制)教育などの教育内容への思想対策上の〈指導〉を強化した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」