意見制(読み)いけんせい

世界大百科事典(旧版)内の意見制の言及

【意見状】より

…これに代わったのが,将軍親裁をたてまえとするいわゆる御前沙汰であるが,逆に訴訟の受理から判決案の作成に至る裁判の全過程を,実質的に把握していたのは,幕府官制上はきわめて低身分の奉行人層であった。このような制度上のたてまえと実態の懸隔を埋めるために出現したのが意見制であり,そこで用いられたのが意見状である。意見状の初見は永享年代(1429‐41)であり,前代義持の独裁制に対する反動としての新将軍義教の政治方針にもとづいて,意見制そのものもこのころ発足したものと推定されている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」