世界大百科事典(旧版)内の《懐疑的化学者》の言及
【元素】より
…R.ボイルは錬金家のこの抽象的元素観に反対し,元素を定めるには抽象的推理によるべきではなく,実験を基礎とすべきであると主張した。1661年に出版された名著《懐疑的化学者》はこの主張を発表したもので,その中で彼は元素について次のように述べている。〈すべて複合物mixed bodiesはこれを分解していくと,ついにはそれ以上分解し得ない原始単純物primitive and simple bodiesに到達する。…
【ボイル】より
…イギリスの化学者,物理学者。アイルランドに領地をもつコーク伯爵リチャード・ボイルの第14子。家庭とイートン校で教育を受けた後,12歳から17歳までヨーロッパ大陸に遊学し,古典的教養と敬虔(けいけん)な信仰を身につけた。また,この間に新しい科学に接し,ガリレイの著作を学んだ。1644年帰国,まもなく〈インビジブル・カレッジ(見えざる大学)〉と呼ばれるロンドンの科学者グループと親交を結び,自然科学への関心を深めた。…
※「《懐疑的化学者》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」