世界大百科事典(旧版)内の戦時統制経済の言及
【総力戦】より
… 総力戦として戦われた最初の戦争は,第1次大戦(1914‐18)であった。イギリス,フランス,ロシア,ドイツなどの参戦国では,食糧や物資の配給,生産統制などの戦時統制経済が実施されるとともに,国民を積極的に戦争に参加させるための政治的・思想的動員が行われた。このような経験をもとに総力戦を論じ,世界的に大きな反響をよんだのが,ルーデンドルフ(元ドイツ国防軍参謀次長)の著書《国家総力戦》(1935)であった。…
【統制経済】より
…1884年(明治17)の同業組合準則の公布や,97年の重要輸出品同業組合法の制定など,主として中小企業関係にその先駆的形態がみられる。 ヨーロッパ各国で戦時統制経済が実施された第1次大戦において,日本では統制経済はほとんど実施されなかったが,戦争末期の1918年4月陸軍の要求によって軍需工業動員法が公布されている。それは実際には発動されなかったが,日本における戦時産業統制の最初の基本法規となった。…
※「戦時統制経済」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」